皆さん、夢に向かってがんばっていますか?私にも夢があります。何度もあきらめそうになりながら、でもずっと心の中で大切にしてきたひとつの夢があります。
高校生の頃、歴史が好きだった私は、月に一度豫園で観光案内の課外活動をしました。引率の先生は日本語に堪能で私の話を日本人の観光客によく翻訳してくださいました。瞳を輝かせるとともに、ひとつひとう深くうなずきながら、私の説明と先生の言葉に熱心に耳を傾ける観光客の様子を見るにつれ、「先生のように私も外国の人に歴史的な場所を紹介したい」という思いを抱くようになり、と同時に日本語にも興味を持つようになりました。
では、「どのようにすれば日本語を身につけることができるのか」と考えた時、私は大学で専門的に勉強したいと考えるようになりました。そのために一生懸命努力して、同済大学の日本語科に合格することができました。それが、夢の実現に向けた一つ目のステップであるとともに、自分の努力によって結果を手にする喜びを強く実感することのできた出来事でした。
念願かなって始めた日本語の勉強ですが、予想以上に日本語は難しく、壁にぶつかるたびに、何度も嫌になりました。そんなあるときインターネットで、恵ちゃん、という日本の大学生と知り合いました。彼女とのメール交換を通じて、彼女とは幼いころからの親友のように何でも話せるようになりました。ですから、ついつい「最近日本語の勉強に疲れたんだ」と私が漏らしたことがありました。そんなとき、彼女は「あなたは何のために日本語を勉強しているの?」と聞きました。
去年の夏、彼女は本当に上海に私に会いにきてくれました。私は、彼女に最高の旅をプレゼントしようと、一生懸命上海の町を調べ、ツアーを計画しました。そうしたら、自分が生まれ育ったこの町には知らなかったところがたくさんあり、また定番の観光名所だけでない、すばらしい場所がたくさんあることを知りました。そして案内し、ともに楽しんだ3日間はあっという間に過ぎていきました。いよいよ彼女が帰国するというとき、「ありがとう陸幸ちゃん、私上海が大好きになったよ」と言ってくれました。それを聞いて、「あぁ、よかった」とほっとする気持ちと、彼女が行ってしまう寂しさも手伝ってか、思わず涙いてしまいました。そんな私を彼女は抱きしめてくれながら、「もう大丈夫だよね。日本語、頑張ってね。夢をあきらめちゃだめだぞ」って言ってくれました。私も、「うん、頑張るよ。」と彼女に約束しました。
2006年、中国へ訪れる外国人の数は延べ1億2千万人。世界観光機構によると、現在世界第4位ですが、2020年にはトップのフランスを抜いて1位なる見込みとのこと。私の活躍を待ってくれている人はどうやらたくさんいそうです。大学卒業まであと一年。担任の先生や恵ちゃんが教えてくれたこと、そして自分で体験した熱い思いを忘れずに、夢に向かってこれからも私は頑張ります。皆さん、夢に向かってお互い頑張りましょう。